舞多聞の家

Posted by – 2014/03/20

 

意匠設計:尾上亮介+スタジオ アンテナ
構造設計:前原大樹
施工:西村建築工房
撮影:多田ユウコ

 

大規模新興住宅地に計画した60歳代夫婦の棲家である。
均質に区画された景観の中でも土地の条件や住み手の個性は存在します。
今回の計画は陽の光に包まれ、太陽に向き合って生活する事を意図して進めた計画であり、建物を可能な限り真南に向ける形態とし、一日を通して陽を感じる棲家となりました。

 

シンシツ、イマ、ワシツを主要室とし中心の構成展開し、太陽との関係性と人の関係性などに配慮し来訪者と住まい手の距離感を状況に応じて可変する事が可能である。
ワシツは客間、仏間、くつろぎなど多様な利用が想定され、建物の中心に配している。ロウカを介して障子を透過し得る採光は柔らかな光となりワシツの空間性を生み出している。建具の開閉により、イマと一体的な利用も可能であり、オープンな室としての表情もつくる事ができる。
イマは全ての居室に接続し、この住まいの核である。一日を通して陽の光を集める暖かな空間は、建物全体へその空気を供給します。生活はこの室を介して展開され、日常における中心です。時には趣味やもてなしの空間ともなり生活の核でもある。外部からダイレクトに接続する事もでき、外部が入り込む室でもある。様々な表情をもつイマは、住み手のライフスタイルを形成する部屋として存在している。
シンシツは三方に開口を持つ開放的な室であるが、プライバシーを確保し安心感のある室とする必要があるが、真南に向いた建物形状が陽の光を最大限受け止めつつも安らかな空間とする事に成功している。そして、バルコニーへ繋がる掃出し窓からは朝日が大きく差し込み、一日の始まりを告げてくる。
均質な周辺環境であっても、時間は過ぎ季節は変わります。時の流れを感じながら旬を楽しめる事も豊かさの一つなるのではないでしょうか。

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