舞多聞の家及び引土の家がアメリカのweb「Architizer」にFeatured Projectとして、ご紹介頂きました。
地鎮祭in稲敷
以前から設計を進めておりました、あさひ整骨院の地鎮祭を迎えました。
雨の中始まりましたが、供物を納めると共に雨がやみ、良い兆しが感じられた地鎮祭でした。
舞多聞の家
意匠設計:尾上亮介+スタジオ アンテナ
構造設計:前原大樹
施工:西村建築工房
撮影:多田ユウコ
大規模新興住宅地に計画した60歳代夫婦の棲家である。
均質に区画された景観の中でも土地の条件や住み手の個性は存在します。
今回の計画は陽の光に包まれ、太陽に向き合って生活する事を意図して進めた計画であり、建物を可能な限り真南に向ける形態とし、一日を通して陽を感じる棲家となりました。
シンシツ、イマ、ワシツを主要室とし中心の構成展開し、太陽との関係性と人の関係性などに配慮し来訪者と住まい手の距離感を状況に応じて可変する事が可能である。
ワシツは客間、仏間、くつろぎなど多様な利用が想定され、建物の中心に配している。ロウカを介して障子を透過し得る採光は柔らかな光となりワシツの空間性を生み出している。建具の開閉により、イマと一体的な利用も可能であり、オープンな室としての表情もつくる事ができる。
イマは全ての居室に接続し、この住まいの核である。一日を通して陽の光を集める暖かな空間は、建物全体へその空気を供給します。生活はこの室を介して展開され、日常における中心です。時には趣味やもてなしの空間ともなり生活の核でもある。外部からダイレクトに接続する事もでき、外部が入り込む室でもある。様々な表情をもつイマは、住み手のライフスタイルを形成する部屋として存在している。
シンシツは三方に開口を持つ開放的な室であるが、プライバシーを確保し安心感のある室とする必要があるが、真南に向いた建物形状が陽の光を最大限受け止めつつも安らかな空間とする事に成功している。そして、バルコニーへ繋がる掃出し窓からは朝日が大きく差し込み、一日の始まりを告げてくる。
均質な周辺環境であっても、時間は過ぎ季節は変わります。時の流れを感じながら旬を楽しめる事も豊かさの一つなるのではないでしょうか。
引土の家
意匠設計:尾上亮介+スタジオ アンテナ
構造設計:ステラジアン
施工:株式会社 坂根工務店
撮影:多田ユウコ
周辺環境になじむ
敷地は京都府北部の地方都市舞鶴。周辺は古くから残る民家や近年建てられた住宅、低層アパートなど様々な時代の多様な建築が無作為に建ち並ぶ住宅地。
一方、農地から、住宅地へと徐々に変化した地域であるため、現在も敷地北側には田が残り、北西には愛宕山を望む豊かな自然環境を持っている。
建主は、このような周辺環境になじむ住宅を希望した。我々も時間の変遷を残す周辺環境を好ましく感じた。
設計は、都市的で均質な建築はこの環境にはふさわしくないと考え進めた。
全体計画として平屋建てを提案し、高さを抑えることで、周辺環境に対する存在感の軽減と愛宕山を望む景観変化を最小限にとどめた。
配置計画は光と風、雪を考慮しながら、敷地南に車2台分のガレージ、中央に母家、北に倉庫と東側の接道に対して用途ごとのボリュームを凸凹に並べた。
ガレージの東側には、玄関アプローチを兼ねた大きな空地を接道に面して設け、住宅と周辺環境・地域を柔らかく繋げている。
空地に面して母家の開口部を受け、光と風を内部空間へ導き、外との関係に連続性を持たせた。
外観は母家をグラスファイバーシングル、駐車場を鋼板、倉庫をフレキシブルボードを用い、それぞれ3つの全く異なるテクスチャーにより住宅を構成し、多様な表情を持つ周辺環境になじむものとした。
今後はこの住宅が建主と共に地域になじみ、豊かな景観を形成する一部となることを望む。
また、この計画を通じて、地方都市に多く存在する、このような住宅地に建つ住宅建築の在り方を示すことができたのではないかと考えている。
事務所移転しました。
事務所を移転致しました。
〒541-0053
大阪市中央区本町1-4-13 アジアビル3F
tel:06-6121-6125
fax:06-4708-4761
mail:info@studioantena.net
今後とも宜しくお願い致します。
岸和田だんじり祭り
2011年の岸和田だんじり祭りに行ってきました。
「祭り」にはその地域の風土や固有の文化があるように感じてよく行きます。
その中でも岸和田だんじり祭りは行ってみたかった祭りですが、何故かご縁がなく行けなかった祭り。やっと祭りに呼んで頂けた気がした。
祭りは、まつり事であり、そこに込められた意味は様々ではあるが大きくは、神様を奉る事が主であろうと思う。
そんな祭りの中でも岸和田だんじり祭りは、最も人間臭い祭りだろう。男も女も子供も関係なく「岸和田」という括りが大きなエネルギーとなり、この日に爆発する。
小さなころから持っていた祭りに対する印象は、まさに岸和田だんじりの様な祭りを指していたように思う。
「血が騒ぐ」祭り。
きっと今も昔も変わらづ受け継がれている日本人の熱い部分なのかもしれません。その裏にある優雅さも含め日本人であり、岸和田だんじり祭りであるように感じた。
リクルート関西REGOプロジェクト
少し前にお邪魔してきました。ジオ-グラフィック・デザイン・ラボによる、内覧会です。
シンプルな平面構成の中に豊かな空間を生み出す手法が見事です。
人が居る空間としてとても素直に解釈され、それに対してストレートに回答している。
それはとても高度なテクニックだと思っている。
空間の構成要素は少なく、それでいて多様な要求を担保してしまう回答へ行きつくには大変な苦労があったのではと、勝手な想像をしながら見ていた。
なんといっても、ここではこの間仕切りだろう。
光は透過するが視線は切れる。プライバシーと個室内での集中力を確保しながらも、光を取り込み豊かな環境を可能としている。
さらには複雑に反射した光が、実体のないマテリアルのようにも感じられる。
そしてタイルカーペットも。オリジナルで製作されたそうです。
規則的に並んだ不規則な模様が見る距離によって表情を変えます。
遠い所はストライプに見えたり遊び心を感じるデザインです。
何にせよ、オープンな場所ですので一度ご覧になっては如何でしょうか。
前田さん、河合さん、有難うございました。